寮の入退管理をはじめ、物件選びにも心を配る。
共立メンテナンスが運営している「社員寮ドーミー」にはおもに、毎年4月、新入社員の中から約10~20名ほどが入寮しています。半年~1年間、首都圏で行われる新入社員研修期間が終了し、全国へ配属される際には、再度、配属先に合わせて勤務地に近い場所で、別の寮に入寮することもできます。その他、通年の異動などに合わせて、新入社員以外にも寮の手配を行っています。
総務部が寮の管理を担当し、社員寮の入退手配や毎月の食事回数を把握して給与控除に反映するための人事部との橋渡しなどを行っています。それ以外の建物の修繕などの館内掲示やDomico※の情報発信といった日々の管理運営は、共立メンテナンスに全面的にお願いしています。また、新入社員研修が終了してから異動する時期に向け、全国の社員寮ドーミーでの物件探しが過渡期には、そのサポートをしていただいています。
※Domicoとは
共立メンテナンスの寮に入寮される方にダウンロードいただく生活支援アプリ。
食事予約や安否確認、マネージャー夫妻とのメッセージ機能などを備えたもの。
女性社員も多いので、最寄り駅から物件までの通勤時間だけではなく、通勤経路に暗くて細い道がないか確認をしたり、少し駅から遠くても大通りを使える物件を選んだりなど、働く社員の暮らしを守るために、とても気を遣います。各地の社員に駅周辺のヒアリングをするなど、配属される社員が土地勘の無い場所でも安心して暮らせるよう配慮しています。新しい職場では緊張や不安もあると思いますので、家の中くらいは落ち着けるようにと考えながら入寮先を選んでいます。最終的に決まった入寮先については、できるだけそこに決めた理由を本人に説明し、納得感をもって入寮してもらえるよう心掛けています。
初めて暮らす場所で、親御さんも安心できる寮生活。
社員寮は、親御さんにも非常にご安心いただけていると人事部から聞いています。学生時代は実家住まいや地方暮らしの方が、20歳前後で社会経験がまだ無い中で、いきなり首都圏で一人暮らしをするのを心配されるご家族も多く、マネージャー夫妻がいる社員寮を利用できることが、入社のきっかけにもなることもあるそうです。募集要項には必ず「社員寮あり」と掲載するようにしています。同期社員と一緒に研修を受け、寮に帰ってからも同期や同僚と食事をしたり、みんなと一緒に生活できる安心感から入寮を希望される方が多いようです。
初期費用をかけずに、新しい生活をスタート。
ドーミーには、マネージャー夫妻が常駐し、朝晩のご飯が用意されています。また、入浴時間内であれば自分で沸かさなくても、いつでも大浴場にお風呂が沸いています。そのため、家事については部屋の掃除と洗濯ぐらいですので、実家暮らしのような感覚でお住まい頂けると思います。初めての社会人生活において、仕事を覚えることに集中できる環境として最適です。
居室は一人部屋で、ベッド、机、クローゼット、エアコンなどは完備されているので、社員が1から家具を揃える必要が無く、経済的にも助かっているという声も聞きます。必要な洋服や身の回りのものをキャリーケースで持参し、段ボールを宅配で送るくらいなので準備するものもコンパクトで、すぐに生活がスタートできます。
自社寮を廃寮し、ドーミーにしたメリット。
当社も、コロナ禍以前は首都圏3棟、名古屋、大阪に各1棟、自社寮が計5棟ありました。約30~40年前の自社寮ができた当時は、社会的にどの会社も急成長時代で、入社人数も多く『入社=入寮』して『同じ釜の飯を食う』という考え方でしたので、どの寮も満室の状態が続いていました。
しかし、時代と共に新入社員数が変化し、また、集団生活より自立した生活を希望する社員もおり、次第に空室率が高くなりました。物件によっては数室しか入寮していないにも関わらず修繕費は高騰するような寮もあり、ファイナンス的にも稼働率の低い不動産を所有するデメリットを見直す必要に迫られました。検討の末、外部寮へ委託する方向で売却に至りました。現存する1棟の自社寮は、シャンプー台などが完備され、ウィッグの取り扱いや、カット技術などを学ぶ研修所の役割を併設しているため、稼働率が高い状況です。
主な自社寮の売却後は、共立メンテナンスが運営をしているドーミーを利用しています。通勤が便利で自社寮と雰囲気が変わらないところに転居することができました。また、管理側としても、大規模修繕の予算立案や社内調整などの手間がなくなり非常に楽になりました。
修繕費用の計上無し、寮ごとの不公平感も軽減。
自社寮を手放したことで、とても工数がかかってしまっていた修繕業務に関わる作業が減り、大幅な業務軽減に繋がりました。現在のドーミーに関わる業務としては、入寮者名簿の作成や退寮時の原状回復費のチェックをして入寮者にフィードバックするなどの業務に落ち着きましたので、基幹業務に集中できています。契約書などの書式もフォーマットが全て決まっているので、とても助かっていますし、部内での業務引継ぎも簡易になりました。
また、自社寮のときは、広さ、築年数、設備、寮内ルールなどを全国で統一させるのが難しく、社員から「前の寮にはあったのに、今度の寮には無いのですか?」とか、「前の寮は問題なかったのに、今度の寮ではダメなのですか?」といった問い合わせがありました。ドーミーでは、食事内容や設備、ルールの公平性が保たれます。また、社員が遠方に異動となった場合も、ドーミーがあればサービスなどが同じ寮に転居できるので、福利厚生の統一につながっています。
共立メンテナンスとは、自社寮の運営面で、修繕や食事提供といった日常管理・運営業務のお付き合いからスタートしました。依頼内容が変わりながらも、今も継続して関係が続いており、非常に信頼が出来る企業だと思っています。担当さまとも信頼関係があり、「共立さんに任せておけば間違いない」と、私はもちろん、社内でも共通認識があります。
リクルート対策で高い効果を生む、寮の完備。
昨今は、若手社員をどのようにリクルートするかが社会的にも大きな課題になっています。当社の人事部でも採用に力を入れており、入社後の定着も含め、親御さんにご好評をいただいている寮完備は入社動機の大きな要因になっています。募集要項に寮完備と記載していることはもちろんのこと、”共立メンテナンス提供の寮” として写真入りで紹介しています。応募いただいた学生にとっては、福利厚生面において、大きな採用面での競争優位性のひとつとしてアピールできています。
研修後の転勤も首都圏のドーミーから全国のドーミーへと契約を移動できるので、新しい環境に慣れない社員をサポートするために、これからも寮運営に力を入れていきたいと考えています。一般賃貸では同じ建物に誰が住んでいるか分かりませんが、ドーミーであれば、その点も安心できますし、朝夜の食事、大浴場のリラックスタイム、1人暮らしの寂しさなどを顔見知りの方と一緒に生活できるため、社内でのエンゲージメント向上も期待できます。
当社は、社員を大切にしている会社です。職場では緊張することもいろいろとあるかと思いますが、帰寮後は、ゆっくりとくつろぎのある時間を過ごしてもらいたい、そのためにも、生活に不安がない環境づくりを考えています。これからも、共立メンテナンスと相談しながら、社員に対する手厚い福利厚生の実現に取り組んで参ります。